━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━           ◇◆ 組織は人なり、人は教育なり ◆◇ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *桜花の季節となり、青空に新緑がきれいな新年度を迎えました。  4月は例年、新入社員研修や新任管理職研修が目白押しで、全国を行脚しています。  県内顧問先に加えて、中旬は名古屋+大阪+岐阜、そして下旬は群馬+岡山と、日本は  広いなあと思いながら歩いております。  研修会場に入った時に私が真っ先に五感を働かせるのは、その場の空気感です。  着席始めた参加者達が隣の人と雑談をし始める組織は、人間関係ができている組織です。  逆に隣の人と挨拶も話もせずにシーンと静まり返っている組織は、人間関係の観点から  見ると心配です。挨拶・声掛け・雑談・冗談ができる=人間関係が成立しているという  重要な観点なのです。  管理職研修の講義冒頭で「職場の人間関係の善し悪しは空気に出ます。良好な人間関係  の職場は空気感が軽く明るくカラッとしています。反対に人間関係が悪い職場は、重く  暗くジトーっとしています。皆さんの部署はいかがですか?」と気づきを促します。  うんうん、そうだそうだ、と頷く方々が多い場面でもあります。 *過日、顧問先の企業がBSテレビで会社紹介されました。創業102年のその顧問先は、  私が初訪問した時から今でも、皆がニコニコしていて安堵感があり、先回りした気遣い  が満点の空気感が漂っています。訪問の度に感心することばかりに出会うので、最初は  毎回驚愕した程です。  その良好な人間関係と温かい空気感は、テレビ画面からも沢山伝わってきました。  部下は「尊敬する先輩がいるから仕事が楽しい」と言い、上司は「あの部下は若手のホ  ープで将来が楽しみなんです」と互いに讃え合っていました。見ているこちらも凄いな  と感動して見入りました。全員での記念写真を撮る場面では、皆いつものニコニコ顔で  嬉しくなりました。  その会社が更に凄いのは、様々な分野の研修や教育を間断なく行っているという事です。  多方面の教育が徹底されているのです。その努力を102年してきた組織の底力こそが、  私が感じる安堵感なのだと教えていただきました。 *その反対の空気感がある組織の方が、今は多いと思います。  ・話をしていても頷かない管理職達  ・会話したくないバリアを張って、気難しい顔をしている上司達  ・空気感がピーンと張りつめている職場  ・目の前にいる部下のことを何も知らない上司達  ・会社への不平不満を全く知らない、知ろうとしない経営者達  ・常識が無さすぎる組織  ・教育不在の組織  ・就業規則に則った労務指導が出来ない管理職達  ・部下が相談をしても、全く動かない上司達  ・他責が渦巻く組織  ・責任回避して言い訳ばかりの上司達  貴方はどちらの組織で毎日働きたいと思いますか? *では、この差は一体何なのでしょうか?  私は「教育している組織なのかどうか」の1点だと実感します。  会社として組織として、社員=人財を教育し続けているかどうか、に根本的な解がある  と思っています  『組織は人なり、人は教育なり』  これが、メンタルケアを切り口として経営コンサルを行っている私の信念です。 *教育をし続けている組織でも、精神疾病に罹患する社員は発生します。  しかし、他の教育と共にメンタルヘルスケアの教育も一生懸命に行っていく組織では、  当たり前のように皆で支えていこうという人を大切にする風土が元々あるので、不思議  と早期に復職となり、再発することは殆どありません。これは本当に凄いことです。  組織が持つ悪しき風土に少しでも新風を吹き込み、快適な職場環境に尽力していきたい  と日々動いています。そして、社会人になって初めて学ぶ新入社員達に、今日も渾身の  講義をしていく決意です。                                       以上