━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━          ■□■ ストレスチェックセミナー講演にて ■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *9/2宇都宮商工会議所と宇都宮地区雇用協会主催のストレスチェックセミナーで講演   を行いました。170Pに及ぶ『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニ   ュアル』は、我々専門家でも読破と理解が中々難儀する中で、労働基準監督署の説明会   に参加した企業担当者からは「改正法の文章読みでは、現場でこれから展開していく者   としては何をどうしたらいいのか、よくわからなかった」「説明している職員もストレス   チェックをよくわかっていないようだ」等の声が私の元に届いていたので、解りやすく   担当者が直ぐに動ける内容に特化した講義にしました。   更に、既にストレスチェックを導入している当方顧問先2社3名の役員の方々に事例ス   ピーチをしていただき、共に大好評でした。   終了後のアンケート結果では、    ・具体的な説明で大変わかりやすいセミナーでした。    ・コミュニケーション能力を向上させる事が課題と感じていましたが、     それだけでは不十分だと思いました。専門家の話が聞けて大変勉強になりました。    ・実務を進める上で非常に参考になりました。ありがとうございました。    ・ストレスチェックの流れが把握できた。    ・実際にストレスチェックを導入された企業の現場での生の声や意見が聞けて、     大変参考になった。   等々、有意義なセミナーであったとの評価をいただきました。 *下段に事例スピーチ(抜粋)を紙上ライブにてお届け致します。   <ストレスチェックを7年間行って感じたこと>  ◆当社のストレスチェックは、藤井先生のカウンセリングの開始と同時にまず栃木工場で   平成20年より実施、7年間継続いたしております。また、現在は国内3事業場全てで実   施しております。健康診断時に同時実施記入してもらい、全員分回収後藤井先生に見て   頂きカウンセリング対象者決定の1つの選択方法として活用しております。   当社としてストレスチェックの実施前と実施後では、まず社員の精神疾患に関する意識   が変わりました。導入と同時に管理職と新入社員へのメンタル教育をスタートしたこと   も効果があり、社員にとっては大きな変化だったと思われます。   また、このようなメンタル活動にはトップの理解が不可欠で、当社においてもそのバッ   クアップがあればこそ実現しました。   実施の成果としては、精神疾病を発症している人の早期発見や早期治療、予備軍のセル   フケアの強化、作業環境の改善など様々なことがあります。   ストレスチェックは疲労感だけでなく、抑うつ感や不安感、身体愁訴などを示す問いが   あり、とても重要な問題が隠れていると思います。   仕事のストレス要因の質問事項や上司・同僚のサポート項目では、仕事の適性度やハラ   スメントの問題など全ての企業が抱える問題も見え隠れしています。   そして、このストレスチェックと藤井先生独自の生活習慣アンケートを併用することで   事実が明らかになります。   メンタル疾患の場合、身体の疾患ではないので自分に何が起こっているのか、自分がな   ぜ調子が悪いのか、すら解らないケースが多いのです。   そして何より重要なのは、実際に精神疾患の社員が出た場合、できるだけ早くメンタル   クリニックや精神科の医師に繋げることができ、その意味でも藤井先生の動きは素早く   責任を持って最後まで対応して頂いており、当社としても本当に感謝しております。   おかげで藤井先生に診て頂いてから、休職からの2名(1名は統合失調症、1名は強迫   性障害で簡単に対応できるケースではありませんでした。)は、復職を完了し、いずれも   元気に業務に従事しております。  ◆先程役員から話があった通り、藤井先生のご指導の元、7年前からストレスチェックを   導入しております。第1ステップとして我々管理職全員がメンタル研修を受け、第2ス   テップで組織を作り、第3ステップで全従業員を対象にストレスチェックと生活習慣ア   ンケートを実施し、第4ステップで結果を先生に精査頂いて、個別カウンセリング・上   長へのマネージメントに関する申送り、という行程で今日に至っております。   ストレスチェック導入を開始した7年前は、私自身が部員20名弱の部門を預かる立場   から、250名の大人数を抱える部門へ配置異動となった時期で、様々な相談事や解決し   なければならない問題が急激に増えた時期と重なっておりました。   「問題を解決し働きやすい環境を整える」という事も私の重要な職務であり、悩みを抱   えた部員と一対一で話を聞いたり、本人の直属の上司を交えてヒアリングをして解決策   を探る、といった回数が増えておりました。   勿論、私の職務権限の範囲で職場の環境整備や作業負担を軽減させる為の処置、または   就業規則に則った指導等々で、ある程度の問題解決は出来ますが、対人関係や仕事を離   れたプライベートな問題等に関しては、どう対処したら良いのか?が解らず、中々解決   に至らなかった問題が数多くあり、それが私自身の大きなストレスにもなっていました。   そんな状況の中で、ストレスチェックで各人のストレス度合が数値化され、問題の所在   が明確になることで、自分では十分に対応できていると思っていた部下への気配り・気   づき・声かけをより効果的に実施できるようになり、問題の真因に先手を打つ事も可能   となりました。   また、メンタルに関する様々なデリケートな問題に対しては、先生に個別カウンセリン   グを実施して頂き、我々には届くことがない“真の悩み”を聞き出して頂き、申送りの   中で会社として・管理職として取るべき処置を明示して頂けるなど、対処のスピードア   ップは勿論、私自身の気持ちも非常に軽くなりました。   私個人としては、デリケートな問題を相談できる環境が整ったことが、何よりの効果と   考えております。   今年の6月に最新のストレスチェック『職業性ストレス簡易調査票』に基づき、全員に   ストレスチェックを実施してもらい、その結果を先生の方でグラフを多用した総括集計   にまとめて頂き、弱点・強みを含めて詳細に説明して頂きました。   総勢450名の評価を、会社全体・事業所別・部署別・課別に、生活習慣・仕事のストレ   ス要因・心身のストレス反応・周囲のサポート・満足度の項目別に、問題の有無がグラ   フで表されておりましたが、私が普段感じていること、例えば「○○課は最近生産ボリ   ュームが急増して、個人への負担が高くなっている」とか、「○○課は交替勤務が多く、   情報伝達に何らかの工夫が必要だな」とか、「○○課の環境整備を最優先で行うべきだな」   といった、部内で改善を計画していた内容と集計結果の数値が概ね合致していることに   少々驚きました。言い換えれば“従業員の正直な声が数字として表れている”という事   だと思います。   私の部署には5つの課がありますが、行程の流れや取り扱い製品の違い、あるいは課の   在籍人数・平均年齢等々の手持ちのデータと併せて、管理職がストレスチェック集計結   果の情報を共有することで改善の優先順位が明確になり、各課の協力体制強化に役立つ   と感じました。   また、一通りの結果説明を聞いた後に先生に無理を言って、役職者と一般でどの様な差   があるのか?を知りたいと、階層別の集計をお願いしたところ、2日という短期間で階   層別結果が手元に届き、これも今後の諸施策運営に大いに役立つものでした。   私がやるべきことは、何でも相談できる風通しの良い環境を整え、難しく・デリケート   な問題は軽々に答えを急がず、専門の先生につなぐことであると思っております。   これからも大切な部員が明るく元気に仕事に打ち込めるよう、先生のお力をお借りした   いと思います。ご清聴有難うございました。  *顧問先役員の方々のスピーチを伺いながら、私は感謝と感激の渦の中にいました。   開業以来12年間、毎日ひとりひとりの魂3万人と対峙し、顧問先の経営者や管理職の   方々の多大な協力を得ながら、真実に基づく的確な組織への人事労務コンサルをし続け   て来れたことに感謝の思いで一杯でした。   “ひとりの本気は組織を動かす”が私の心意気のひとつです。   専門家として顧問先の皆様方の期待に応えられるように、更に精進していきたいと決意   を新たにした一日でした。                                       以上