━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━         ◇◆ ある日の講演、紙上ライブ ◆◇ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *新緑が青空に映えて清々しい季節です。  この時期私は、新入社員研修や新任管理職研修でスケジュールが満杯になります。  最近はメンタルヘルス研修の他に、ビジネスマナー研修やマネージメント・リーダー  シップ研修、顧問先行事での記念講演も依頼をいただきます。  通常研修は1,5H〜2Hですが、行事内の講演では20分位の場合もあります。  開業以来11年26,000人の臨床経験の中で、どうしても伝えたいことを分かり  易い言葉にして講演しています。  今月のメルマガは、紙上ライブをお届けします。 ・<自己紹介> 初めまして、産業カウンセラーの藤井でございます。 ・「あなたのこころ、晴れていますか」  今日はこの演題でお話させていただこうと思います。 ・毎日、カウンセリング外来をやっていて思うこと。  それは、落ち着く居場所が無い人が多いなあ、ということです。  職場は緊張モードで針の上のむしろ。では、家庭はというと、  もっと凄い針の上のむしろ。そんな方もいらっしゃいます。  いつホッと落ち着いて、どこでフーッとため息するのかな、と心配になる方々  もいらっしゃいます。 ・何か困ったことがおきて辛い時、あなたには相談できる人がいますか?  何でも話せる相手はいますか?   つまり、あなたにはサポーターがいますか?ということです。 ・この問いには、『命を守る』という観点から、とても重大な意味があります。 ・緊急対応の現場で、救急車へ乗せる時に私は必ず聞くことがあります。  何でも話せる人はいなかったみたい?   すると必ず「いません」と答えが返ってきます。  でも運ばれた病院に着く頃には、親や兄弟、上司や同僚が駆けつけています。  こんなに心配している人がたくさんいるじゃないの、良かったね、  一緒に生きていこうね、と伝えます。  たったひとりぼっちになってしまった、と勝手に思い込み、考え込んで、煮詰めて煮  詰めていってしまうのです。 ・東北の被災地で、私が教えていただいたこと。  それは、究極のカウンセリングとは、ただただ寄り添うことだけなんだ、ということ  でした。あの現場で、何も話せない。ずっと一緒に涙を流して、傍らで寄り添うこと  が、どれ程の力になるのかを知りました。 ・誰かがそっと寄り添い、話を聞いて、共感してくれる。  振り向けば誰かがそこに居てくれて、話を聞いてくれる。  この安心感が、生きていこう!という大きな力を与えてくれます。 ・話せることが出来れば、その問題は半分解決したようなものなのです ・人は誰かにこころの中にあるものを語りたいし、聞いて欲しいし、  理解してもらいたいと思っています。  これを承認欲求と言います。人間の本能です。大人にも子供にもあります。 ・また、情動は伝播する、という言葉もあります。  ウキウキしている人の傍にいるとこちらまで嬉しくなりますよね。  反対にイライラしている人の傍にいると、こちらもイライラしてきますね。  あれです。 ・よく私は顧問先で、「先生、藤井マジックですね」と言われます。  カウンセリングルームに入る前と後では、本人が別人のように、  スッキリした顔で元気になって出てくると言われます。  受容すること、共感すること、承認欲求を満たしていくことは、  とても大切なことだと思います。 ・開業して11年、産業カウンセラーとして26,000人という国内最多の臨床を  積み上げてきました。その過酷な現場でわかったこと。それは、  いろんな理由でへこみ絶望して生きる希望が少なくなった時、信頼できる人  サポーターにこころの重い荷物を語り支えてもらうことで、こんな自分でも  また一生懸命に生きていこう!と思えた瞬間、人は凄いエネルギーを発する  ということです。生きようとするエネルギーなのだと思います。  毎日外来していてよく疲れませんね、と言われます。  でも、あの生きようとするエネルギーに、きっと癒されているのだと思います。 ・全国区で動いているのでフライト移動も多くありますが、地上でどんなに  大雨が降っていても天空では燦々と太陽が輝いています。  こころは時に曇天のように重く、時に悲しく辛くて嵐のような日もあると思います。  でも私達のこころには、誰にでも元気になる太陽のような生命力を持っているのです。 ・では、具体的にどうしたらいいのかを、精神医学から申送り致します。  その方法は簡単です。先ずは、食事と睡眠です。  食べることと眠ることを、少し丁寧にしてみませんか? ・では、お手元の資料をご覧ください。<資料>  これが、精神疲労のメカニズムです。……