━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   □■□ 現代型うつ病に振り回されないように、どう対応していくか □■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━        *昨日私に届いたメールを紹介します。 「藤井先生へ 過日はお忙しい中カウンセリングをして頂きまして、誠にありが とうございました。貴重なご意見を頂戴し、甘えている自分から目が覚めた気が します。本当にありがとうございました。昨晩から禁酒を開始し、食事も3食摂 るように、生活習慣も見直しました。あわせてご報告申し上げます。」 *この社員は2008年から休職していたようで、主治医から復職可能診断書が 提出されたので復職面談を行いました。カウンセリングをしてみると、・アルコ ール毎日1リットル・たばこ毎日20本・朝食未摂取・服薬は本人の勝手な判断 で加減したり中断したり、の現況でした。真っ当な治療になってなく危険である ことや根本的な生活習慣がなってないことを、とにかくわかってもらいたいと一 生懸命に指導しました。そして届いたメールです。こんな若い世代の患者さんを 毎日多くカウンセリングしています。 *現代型うつ病や新型うつ病というのはマスコミの造語で、正式な医学用語では ありませんが、会社組織や上司達はその対応に相当苦労され振り回されています。 生活習慣の自助努力もせず、治療も中途半端、医師の言うことも聞かずに素人判 断。そして、仕事をするとうつ状態が出て、またまた休職。そんな社員の為に何 人もが当人の仕事を分担してくれているのですが、当の本人は全く自覚無し、好 き勝手し放題で自己チューで周囲への感謝など皆無。    *私はこんな患者さん達を診ると、メランコリー型で今必死に病気と向かい合っ て、何としても早く復職したいと治療している方々に本当に申し訳ないと思いま す。なので、私は病気を理解しつつも過保護にはせずに、確固たる信頼関係の上 に立ち言うべきことは言っていきます。  ・この組織で働く意志、就労の意思はあるのかどうか?  ・精神疾患を本気で治す意志はあるのかどうか?  ・生活習慣を改善するつもりはあるのかどうか?  そして、時には叱咤激励もしていきます。何故か。その人の人生がかかっている からです。少しでも早く元気をとり戻して、働いてもらいたいからです。だから、 私も必死で復職指導をさせていただいています。 *我々大人は、この大不況の中で仕事があることに感謝していくこころを教えて いかなくてはならないと思います。そして、周りに支えられひとりでは生きてい ないことも教えていかなくてはなりません。人として生きることの躾教育をして いかなくては、と日々の臨床で実感しています。真剣な命との対峙は、やがて眠 っていた生きる活力を呼び起こしてくれるものです。若い人達のこころを、私は 最後まで諦めずに、信じて、見守っていきたい。 冒頭のメールをくれた社員は、今日も元気に働いているようです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━